デストロンの男
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午後。ライダー邸の庭陰











デストロン戦闘員A「しまった、1号と2号が庭の方に出てきたぞ」

戦闘員B「見つかるとヤバイな、向こうに回ろう…」
       こそこそ…

 






1号「何者だ?」 ハッ

2号「こらー、出て来い!」
      ドタドタ



戦闘員A「うわっ 見つかった! まずいぞ、このままだとこの新兵器を壊されてしまう!」

戦闘員B「よぉーし… 手始めにあいつで装置のテストをしてやるまでさ」

             ポッ!

3号「なんだぁっ?」
                  ュイイィィ――ン!  ウンウンウン







             シ ― ン…






 

1号「おい、どうした?ハヤト!」






  ガサッ☆

2号「……」 とことこ…



1号「なんだハヤト、返事がないからどうかしたのかと――――」

2号「ウガーッ 死ねぇー仮面ライダー!」
    ギュゥ〜〜〜ッ
1号「ウグッ☆★!?」

 

    バタバタバタ

V3「何をするんですか、一文字さん止めて下さいー!」

   ジタバタ
2号「放せバカヤロー! お前らはみんな敵だぁぁぁ!!
                             ジタバタ
X 「あってて… 暴れるなってば!」


ライダーマン「大丈夫ですか? 1号ライダー」

1号「僕よりハヤトの様子が…」

 

 











【ライダー邸 メンテ室】


 

V3「我々がシグナルを送ってもダメですか…」

1号「よく調べてみたんだが、特に異常は認められないんだ」

RX「2号先輩どうなっちゃうんです? このままスリープ・カプセルに寝かせたままなんですか?」



ライダーマン「… 1号ライダー、これはデストロンBC装置による症状と考えられます」


1号「デストロンBC装置?」

ライダーマン「はい。携帯端末装置から誘導電波を発信し、ターゲットの脳波を中央コントロールセンターから発せられている
        電波に同調させるものです」


X 「要は洗脳装置か」

V3「しかもリアルタイムに遠隔操作されるわけだ」

ライダーマン「これを破るには、まず中央コントロールセンターを破壊し、次に個々に設置・携帯されている誘導装置を破壊する。
        ――――その中央コントロールセンターの場所は、おそらくデストロン北関東基地!」


   ンッ☆
ストロンガー「よーし、その北関東基地ってのに殴りこみと行こうゼ!」

スーパー1「ライダーマン先輩のおかげで、デストロンの情報は筒抜けですね」




      
ライダーマン「…… みんな、すまない!」 


 
V3「ライダーマン?」

X 「おいおい、なんだよ。土下座なんかして」

 
ライダーマン「デストロンBC装置を発明したのは… この僕なんだ!」


RX「ええ!?」

ZX「なんだって!」

ライダーマン「デストロンを抜ける直前まで装置の設計を行っていたんだが、まだ未完成だった。
        僕が居なくなった後で、きっと助手達が完成させたのだろう」

ストロンガー「ということは、優秀な科学者が現在その北関東基地にはそろっているわけか」

アマゾン「なぜ そんなもの 造ろうと 思った?」



ライダーマン「この装置を使えば、どんな凶悪犯や極悪人も善良な一市民として社会に復帰させることが可能になると思って…」



ストロンガー「“洗脳”であることにカワリはないぜ」

ライダーマン「うん。今ならそれがわかるんだが、あの頃は研究に夢中で、すっかり視野の狭い人間になっていた」

スーパー1「ライダーマン先輩を問い詰めるのはよしましょう。それより装置の破壊です」

V3「ウム」

V3「みんな、われわれ9人でこれからデストロン基地へ乗りこむ。だが心して聞いてくれ。
   一つ間違えば、我々もコントロールウェーブで悪の“操り人形”にされかねない」



V3「1号先輩は残っていて下さい。 ―――もしも、我々全員が正常でなくなった時は…」


1号「命を掛けて、君達を取り戻すさ」



















 【デストロン、北関東基地】





 

ヨロイ元帥「馬鹿者! あれほど、まずライダーマンを狙えと言ったはずだ!」
   ギリギリギリ
戦闘員A「く、苦しい…お許しを…!」

ヨロイ元帥「ヤツは、元・デストロン科学班筆頭だぞ! 今頃、このアジトの秘密も装置のこともライダーどもに知られておるわ!」

戦闘員B「キキィー…!」
               ―ンッ 
戦闘員A「キキーッ…」 

   どさっ…

 

ヨロイ元帥「失敗したものに用はない」


首領の声『 警戒せよ! 仮面ライダーどもがアジトに近付いているぞ 』

ヨロイ元帥「ははーっ、ただちに」

 

 

 




                  *                  *                    *








 

 

ライダーマン「ほら! あの塔のてっぺんにあるアンテナから、コントロールウェーブを発信してるんだ」


ライダーマン「V3、君はここで妨害電波を通常の倍出力で出し続けてくれ」

V3「うむ、だがそうなるとエネルギーがもたない。ストロンガー、RX、チャージを頼む!」

RX「おう!」

ストロンガー「がってんでぇ!」


V3「スーパー1とスカイは空から攻撃し、塔のアンテナを破壊するんだ! ZX・アマゾンはは地上攻撃にまわれ」

スカイ・スーパー1「おう!」

ZX「まかせとけって」

アマゾン「ギギの腕輪、オレを守る!」


全員「 GO! 」
         ダダダダダダ…

 

スカイ「スーパー1、行くぞ! セイリングジャンプ! ヒラリッ

スーパー1「チェーンジ・エレキハンド!」



     ゴーンッ!

                  ズズーン…!

 

V3「もう少しだ」

ストロンガー「先輩にどんどんエネルギーを送れ!」

RX「おー!」

 


                     ドカ―ンッ!!



 
V3「よし、アンテナを破壊した。 全員アジト内部に突入し、本体を破壊する!」

     バタバタバタ…










【基地内】


                                              ズズーン…!

                                                        ズズン

ミサイルヤモリ「ウヒョウ! ライダーどもが侵入したぞー!」

スーパー1「トァーッ」 
          バシッ!


ライダーマン「本体の破壊は頼んだぞ!」 
     ダダダ…


V3「ライダーマン、どこへ行く!」

 














 ダダダダ…


ライダーマン( 科学班の連中は、どこへ…! ) 










        ウィ―――


デストロン科学班A「ハッ」


   
ライダーマン「居た。君たち…!」


科学班A「ライダーマン? …と言うことは結城さん? 結城さんですね!」

科学班B「結城さん、なぜ裏切ったりしたんです!?」

科学班C「そうですよ! 科学の力で人類の幸福な未来を築こうと語ってくれたあなたが…」


ライダーマン「君たち。…デストロンは君たちが考えてる様な組織じゃないんだ。 人類の敵、正に悪魔の集団なんだ!」


科学班D「えぇ? そんな馬鹿な」

ライダーマン「デストロンは何の罪もない人々を苦しめ、目的の為なら赤ん坊の命すら奪う醜悪の権化だ。
        君たちの優秀な頭脳を、これ以上そんな悪魔の手先として使わせるわけにはいかない!」

科学班A「結城さん、なんて事を!」

科学班C「あなたこそ騙されているんですよ。仮面ライダーは正義を名乗り、暴力で我々を抑圧している」

科学班D「そうです。掲げる理想が違うからと言って、我々の同胞を抹殺してきたのは彼らです!」


ライダーマン「そんな…」





   サッ☆
V3「ライダーマン、加勢に来たぞ!」



ライダーマン「V3!?」

科学班D「ライダーV3! 敬愛する結城さんまで洗脳するとは許さんぞ」

V3「洗脳? 何をバカな。わけの分からん事をいうな」
                ザッ
V3「ゆくぞっ、V3パ…

  バッ
ライダーマン「!」

V3「!? ライダーマン、そこをどけっ」
      じりじり…





ライダーマン「… V3、許してくれ」

   パチッ☆ 





        シャンッ

V3「うっ、ライダーマン!?」


            クンッ
                  ュオオオォォォ――――

                                   V3「!!あぁぁぁぁ…――――――






科学班A「やった! V3め、カプセル排出口で外に落ちたぞ」

科学班D「結城さん、デストロンに戻る気になってくれたんですね?」



ライダーマン「――――違う」


ライダーマン「ただ、僕には昔の仲間を見捨てることは出来ない。 …そして、今の仲間を裏切る事も出来ないんだ」

 

 








                  *                  *                    *









      サッ

V3「わっ…☆」





   タタタタタ…

RX「V3先輩〜!」

X 「V3!」


V3「あいたた… ここはさっきのところだ。排出口だったのか」

RX「実はオレ達もさっき、落っことされたんですよ」

X 「ライダーマンはどうした?」

V3「まだ中に居るんだ」



V3( ライダーマン… )

 

 





                  *                  *                    *










 

 

ライダーマン「かつて君達の上にたった者の務めだ。僕は殴ってでも君達をここから連れ出す!」



    チャッ

ヨロイ元帥「そこまでだ、ライダーマン!」 

 

ライダーマン「 ヨロイ元帥!」

ヨロイ元帥「戦闘員ども。裏切り者、ライダーマンを地下牢に放り込め!」

戦闘員達「キキーッ」
           バタバタバタ…

ライダーマン「おのれ…」


科学班達「……」

 














 

【アジト内、地下牢】






ヨロイ元帥「バーカなやつだ、ライダーマン。くだらん仏心が貴様の命取りになるのだ」


ライダーマン「ヨロイ元帥、僕の助手たちはどうする気だ?」

ヨロイ元帥「デストロンはこの基地を放棄する。どうせもう、用の無い連中だ。
       貴様の息のかかった危険分子どもは、このアジトもろとも吹っ飛んでもらう」

ライダーマン「キサマ!」

ヨロイ元帥「安心しろ。貴様も一緒にあの世にいけるのだ。仲良くな。ハハハハ…


     シャンッ




ライダーマン「…くそう!」

 

 





                  *                  *                    *






 

            ズズズズ…
                                                 ズズーン
                                 ズ――ン… 


スーパー1「みんな無事か?」

ZX「ちょろいもんよ」

V3「ライダーマンがまだ中にいるんだ!」



          バチバチバチッ!

ストロンガー「おぁちっ、 おかしいぜ。アジトの内部に入れなくなってやがる」

スーパー1「これはバリヤですよ!」

RX「なんか変だな」


V3「…… デストロンは機密を守る為に、ここを爆破する気だ。 ライダーマンが…!」

 

 












                  *                  *                    *











ライダーマン「…誰だ!?」
 

                      チャッ

               ギィィ…

 
科学班A「しっ 静かに!」


ライダーマン「君たち」

科学班B「…逃げてください」 

ライダーマン「君たちも早く一緒に脱出するんだ!」


科学班C「戦闘員達がやって来る。 おい、排出カプセルを下ろせっ」

      チッ☆ 

          シャンッ
ライダーマン「あっ…!」


  ダンダンダン!
ライダーマン「待て、待ってくれ! みんな僕の話を聞くんだ!」

           ダンダンダンダン!




科学班A「しめた。排出装置はまだ作動するぞ」

科学班D「…なぁおい。結城さん、カプセルの中で何か必死に訴えてるみたいだけど…」

科学班B「それより、早く排出ボタンを押すんだ!」




    ダンダンダンダン!
ライダーマン「お願いだ、逃げてくれ! ここはもうすぐ爆発するんだ!
        デストロンは用無しになった君達を見殺しにして、撤退する気なんだぞ!」 

               ダンダンダン!





科学班ABCD「お元気で。結城さん」 



      クンッ 
                ュオオオォォォ――――
                                 ライダーマン「 わああぁぁぁぁ…――――

 




   ピシッ…




科学班A「いつかきっと、分かってもらえる日が来るさ」


科学班C「――――― でも結城さん、なぜ泣いていたんだろう?」

 









                  *                  *                    *




 

     ズズズズ


                    ドドォ―ン…!


                                             ガラガラガラガラ




X 「うわっ!

V3「ライダーマーン!

                             ガラガラ ガラ…



           サッ☆

ライダーマン「――」

 

   タタタタタ
V3「あっ、ライダーマン! 無事だったか」


ライダーマン「…」

V3「よかった。間一髪だったな」



    ワッ
ライダーマン「うっうっ… う



V3「ライダーマン…」       

 
                                        ュウウゥゥゥ―…






 
     うぐっ
ライダーマン「 うっ… うぅっ うっうっ…―――――      

 

 



                    ュウウゥゥゥ…
 

 

















【ライダー邸】







 

スーパー1「スリープ・カプセル解除しました」

     プシュウウゥゥゥ…


2号「… う〜〜ん、なんだ? 頭ん中がウニ@」

 

1号「おお、ハヤトォ!」 しっ

2号「ほぇ?」

 
X 「よっぽど心配だったみたいだな」

RX「良かったですねェ〜〜〜」 グスッグスッ   ←もらい泣き













                     *                  *                    *


 






 

                                                  ホ―…                      








                               ホ―…

 

     スタッ
V3「よう」


ライダーマン「V3…」 

V3「いい月だな」        

 
ライダーマン「……。 V3、オレはあの時」

V3「もう何も言うな」

 
V3「君は一番辛い道を選んだんだ。 でも独りじゃあない。これからも一緒に戦ってくれ」

 
ライダーマン「V3… ああ!」

 












 

 

                わいわい




                                        がやがや

 

V3「え? 2号ライダー復活パーティ?」

 

ライダーマン「ははは、いいなぁ。 よし、やろう!」

スカイ「やった」

RX「パーティだ〜い!」


ストロンガー「いっちょ出前でもパァ―っと取ってやるぜー!」


ライダーマン「はははは」

V3「ハハハハ」



                                                 わいわい




                     わいわい





 







誰かが 


優しさは「勇気」だと 言っていた


だとしたら 


こんなに勇敢なヤツを 自分は他に知らない

と V3は思う